売笑三千年史 (ちくま学芸文庫) epubダウンロード
売笑三千年史 (ちくま学芸文庫)
によって 中山太郎
4.6 5つ星のうち(4人の読者)
売笑三千年史 (ちくま学芸文庫) epubダウンロード - 内容紹介 〈正統〉な学者が避けた分野に踏みこんだ、異端の民俗学者・中山太郎。本書は、売買春の歴史民俗誌に光をあてる幻の大著である。 内容(「BOOK」データベースより) 柳田國男と同時代に活動しながら、いわゆる正統な学者たちが避けたテーマへと果敢に分け入った「異端の民俗学者」中山太郎。主著となる本書を含め、その著作群は一見どぎつい題材とは裏腹に、史料考証を積み重ねたものである。不特定多数の男女が交わりあう各地の神事祭典や各種乱婚・貸妻制など、具体的で膨大な習俗を挙げつつ売買春発生の背景を考察。奈良時代以前の巫娼、平安の浮かれ女、鎌倉の白拍子、室町の辻君と、歴史を追って、つきせぬ情熱で売買春の諸相を総覧する。長らく入手不可能であった幻の書の文庫化。 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 中山/太郎 1876年、栃木県足利郡生まれ。東京専門学校(現・早稲田大学)卒業後、報知新聞社などで記者として活動。在職中に柳田國男の研究に触れて感銘を受け、民俗学研究の道に入る。民俗歴史資料を渉猟するとともに聞き書きも交えて、売春・婚姻・巫女・若者・盲人・祭礼・信仰・葬儀・伝説・職人など、従来の研究者が避けてきたテーマを含む幅広い分野をまとめあげようと試みた。1947年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) 続きを見る
売笑三千年史 (ちくま学芸文庫)の詳細
本のタイトル : 売笑三千年史 (ちくま学芸文庫)
作者 : 中山太郎
ISBN-10 : 4480095543
発売日 : 2013/7/10
カテゴリ : 本
ファイル名 : 売笑三千年史-ちくま学芸文庫.pdf
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著者は、初期の娼婦は巫女と重なっており、いわば「巫娼」とでも言うべき存在だった、売春は宗教的なものだったと指摘する。これは日本固有のことではない。古代オリエントでも、神殿娼婦というのがいて、宗教的行為として売春をしていたということが知られている。興味深かったのが、日本では結婚制度が非常に流動的だったということだ。1年だけ夫婦関係を築いて、あとはさようならという、そういう関係もあったという。その流れの中に、平安時代の娼婦、一夜妻がある。解説を含めて700頁近くに及ぶ、娼婦をめぐるフィールドワークは、国初から奈良時代、平安、鎌倉、室町、江戸とつづき、明治時代で幕を閉じる。大作、力作と言っていい。だが、読後感は悪い。著者は、売春に対して非常に否定的なのだ。売春の歴史は国の恥部の歴史、暗黒史だと考えている。売春なんてものは一切なくなってしまえばいいとすら思っている。だから、春画が徳川を滅ぼした、売女が江戸幕府を倒したなんて極論まで出てくる。この大作は、最初から売春に対する偏見をもって記されたということだ。民俗学を標榜しながら、そのような個人的な倫理観(すなわち偏った見方)を「民俗学の著作」に入れるのはどうなのだろう?学術に個人的な倫理観を反映させてしまうというのはどうなのだろう?それで民俗学はまともな学になると、著者は考えていたのだろうか?正直、著者の学術的態度に対して大いに疑問を抱かざるを得ない。そのような著作は学術的とは言えまい。プロパガンダと批判されても仕方がない一冊だろう。中立的な立場で書かれていれば、本当に凄い作品だった。なんとも残念である。ちなみに折口信夫氏は、売春に対して中立的な立場だったそうだ。
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