電子ブックフランスワイン文化史全書 ― ぶどう畑とワインの歴史無料ダウンロード
フランスワイン文化史全書 ― ぶどう畑とワインの歴史
によって ロジェ・ディオン
4 5つ星のうち(1人の読者)
電子ブックフランスワイン文化史全書 ― ぶどう畑とワインの歴史無料ダウンロード - 内容紹介ボルドー、ブルゴーニュ、シャンパーニュ……フランスの銘醸ワイン産地はどのように成立したのか。 ぶどう栽培に適した地中海沿岸ではなく、より寒冷な北の地域に銘醸ワイン産地が集中しているのはなぜか。 フランス歴史地理学の泰斗として再評価著しい著者が、古代から近代にかけて、ワインにまつわるさまざまな表象を渉猟しつつ、現代のワイン地図の来歴とそれにまつわる人間の営みとを精緻に分析する大著。 出版社からのコメントフランスの有名ワインの作り手たちは、自分たちの作るワインの美味しさを「テロワールの賜物」として説明します。ちなみにテロワールとは、それぞれの畑が置かれた地理的自然的条件のこと。つまり、「うちの畑はいい場所にあって自然の恵みで美味しいワインができるのだよ(=ほかの土地では美味しいワインなんてできるはずがないのだ)」というわけ。実際、こうした考え方はフランスのみならずわが国にも浸透していて、ワイン関係者の方々は、何かというと「テロワール」のオンパレード。でも、考えてみれば、いわゆる有名ワイン産地は、ぶどうが本来育ちやすい地中海の沿岸地方ではなく、北の比較的寒冷な地方に存在しています。なぜ? この疑問から出発して、古代から近代にいたるフランスのワインに関する史料を徹底的に読み漁り、現在のワイン地図がさまざまな人間の努力によって創りあげられたものであることを証明していくのが本書です。とくに、古代ローマ人や、フランス中世における王侯貴族、そして勃興するブルジョワたちのワインに対するこだわりは、現代に生きるわれわれからすると想像を絶する凄まじさ。自分の息子をワインの代わりに奴隷として差し出したり、中世の司教座や王国の境界線がワインによって移動したり、果てはワインをめぐる暴徒の騒乱をきっかけにフランス革命が起こってしまうのです。 フランス、そして、ヨーロッパの歴史・文化に興味のある方に是非オススメしたい1冊です。(編集部・島田)内容(「MARC」データベースより)ボルドー、ブルゴーニュ、シャンパーニュ…。フランスの銘醸ワイン産地はどのように成立したのか。古代から近代までのワインにまつわる様々な表象を渉猟しつつ、現代ワイン地図の来歴とそれにまつわる人間の営みとを分析する。著者についてロジェ・ディオン……1896年フランスのロワール地方に生まれる。1948年から1968年までコレージュ・ド・フランス教授として歴史地理学を講じ、アナール学派の傍流に位置する。自然に対する人間の働きかけを「可能性」として捉え、その表れとしての「風景」について数々の論文をものした。81年没。ジャン=ロベール・ピットをはじめとして、近年再評価が著しい。著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)ディオン,ロジェ 1896年、フランスのロワール地方に生まれる。国立高等師範学校卒業後、パリ大学、リール大学、ブラジル・サンパウロ大学を経て、1948年から68年までコレージュ・ド・フランス教授として歴史地理学を講じ、アナール学派の傍流に位置する。自然に対する人間の働きかけを「可能性」として捉え、その現れとしての「風景」について数々の論文をものした。1981年没。ジャン=ロベール・ピットをはじめとして、近年再評価が著しい 福田/育弘 1955年、愛知県生まれ。早稲田大学大学院博士課程中退。現在、早稲田大学教育学部助教授 三宅/京子 1956年、東京生都まれ。早稲田大学大学院博士課程修了。現在、早稲田大学ほか講師 小倉/博行 1966年、東京都生まれ。早稲田大学大学院博士課程修了。現在、早稲田大学講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
フランスワイン文化史全書 ― ぶどう畑とワインの歴史の詳細
本のタイトル : フランスワイン文化史全書 ― ぶどう畑とワインの歴史
作者 : ロジェ・ディオン
ISBN-10 : 4336042578
発売日 : 2001/9/28
カテゴリ : 本
ファイル名 : フランスワイン文化史全書-ぶどう畑とワインの歴史.pdf
ファイルサイズ : 27.88 (現在のサーバー速度は19.54 Mbpsです
以下は フランスワイン文化史全書 ― ぶどう畑とワインの歴史 の最も正直なレビューです。 この本を読んだり購入したりする場合は、これを検討してください。
ジルベール・ガリエ『ワインの文化史』をベートーヴェン「荘厳ミサ曲」に喩えるなら、ロジェ・ディオンによる本書はモーツァルト「交響曲第41番ジュピター」であると表現出来よう。本書はワインと地理学を相互依存的な条件事項として、それを基底に置き、緻密な論証が怒涛の如く展開されている。歴史学、文化史論を念頭に置いた地理学や気象学、地質学に関する著者の膨大な見識を縦横に織り込み、ワインのイデアを追究する姿勢は、学問に対する巨人そのものである。まさしくも厳しく信念強い視線と手法を用いての労作である。しかしながら、著者のワインに対する気概はそのような学問的求道の厳しさだけが反映されているのではなく、温和さや柔軟さを十分に含んだものであった。その複雑さこそ、幾多もの旋律技巧や演奏法を用いて新たな世界観を構築した「ジュピター」と通底する理由である。そして、それは美しきワイン、芳醇なるワイン、冷静なるワイン、華麗なワイン、各々の性格を表現しているともいえよう。フランス史を包摂したワイン文化の流脈、この著作によって我々は忘却の彼方に存在していたワインの本源的精神というものを発掘出来るのであろう。
0コメント